コロナ禍でも上昇傾向であった福岡都心部の路線価

令和3年7月1日に、令和元2年分の路線価が国税庁より公表されました。

 

福岡都市圏の地価は、コロナ禍にもかかわらず全般的には引き続き強気な水準での取引が継続しています。

ここ数年、その年の福岡都心部の路線価が前年度の路線価と比較してどのように変化したかについて記事を書かせて頂きましたが、

今年も、同地点の令和3年度の路線価が令和2年度と比較してどのように変化したか、調べてみました。

 

令和2年分の路線価は令和2年1月1日を基準日としており、コロナの影響が反映されていなかったですが、

今回の令和3年分の路線価は令和2年1月1日を基準日としておりコロナの影響が反映された路線価となっています。

 

最初に、弊所のある場所の路線価です。

弊所は福岡市中央区高砂、地下鉄渡辺通駅と西鉄及び地下鉄の薬院駅の近辺に位置しております。

商業地と住宅地が混合しているエリアで、都心から一駅程度離れているエリアです。

 

 

弊所のある場所の路線価ですが、

 

令和2年度から1年間の路線価上昇率:35.0万円→39.0万円(11.4%の上昇)

 

ここ数年間、前年比1割前後の上昇、令和2年度のみ2割以上の上昇となっていましたが、今年は1割強の上昇でした。

このエリアは福岡都心部の周辺エリアとなっており、都心部と比べてコロナによるテナント撤退等の影響が顕著ではないエリアであろうかと思われます。
なお、平成28年度と比較すると路線価は8割以上の上昇となっています。

 

 

 

次に、福岡市最大の繁華街天神で、渡辺通りのパルコ横の路線価の上昇率です。

結果、

 

令和2年度から1年間の路線価上昇率:880.0万円→880.0万円(変わらず)

 

こちらは、ここ数年間1割強の上昇率が続いておりましたが、今年度は前年比変わらずでした。都心のど真ん中でコロナの影響が福岡都市圏の他のエリアと比べ大きかったということでしょうか。

なお、平成28年度と比較すれば路線価は6割程度の上昇率となっています。

 

 

最後に、博多駅近辺について。大博通りの日航ホテル横の路線価です。

結果ですが、

 

令和2年度から1年間の路線価上昇率:533.0万円→585.0万円(9.7%の上昇)

 

博多駅周辺も天神と同様、いや、旅行需要の減少等を踏まえるとむしろ天神近辺よりもコロナの影響が大きいかもしれないエリアという感覚を持っておりますが、

九州新幹線開通以降の博多駅周辺エリアの勢いが、今年度の路線価の上昇率でもまだ反映中ということでしょうか。

なお、平成28年度と比較するとほぼ2.2倍の路線価となっています。 

 

コロナの影響がはじめて反映された今年度の路線価、

天神の観測地点については横ばいという結果になりましたが、

下落には転じておらずその影響は今年度は上昇率の低下にとどまるという結果となりました。

 

相続税は相続財産の評価額に応じた累進課税となっているため、相続税額への影響率は、路線価の上昇率以上となります。

 

福岡の都心部に不動産をお持ちの方で、数年前の地価を前提にした相続対策をされている方は

現在の地価に合わせた相続対策の見直しが必要と考えておいた方が無難かと思われます。

 

引き続き高い上昇率となった令和2年度の福岡都心部路線価

令和2年7月1日に、令和元2年分の路線価が国税庁より公表されました。

福岡都市圏の地価は、コロナ禍にもかかわらずかなり堅調な水準での取引が継続しています。

ここ数年、その年の福岡都心部の路線価が前年度の路線価と比較してどのように変化したかについて記事を書かせて頂きましたが、

今年も、同地点の令和2年度の路線価が平成1年度と比較してどのように変化したか、調べてみました。

なお、令和2年分の路線価は令和2年1月1日を基準日としており、コロナの影響が反映されていない点は要注意です。

最初に、弊所のある場所の路線価です。弊所は福岡市中央区高砂、地下鉄渡辺通駅と西鉄及び地下鉄の薬院駅の近辺に位置しております。商業地と住宅地が混合しているエリアで、都心から一駅程度離れているエリアです。

 

 

弊所のある場所の路線価ですが、

 

令和元年度から1年間の路線価上昇率:28.5万円→35.0万円(22.8%の上昇)

 

ここ数年間、前年比1割前後の上昇となっていましたが、令和2年度は2割以上の上昇となりました。
平成28年度と比較すると6割以上の上昇となっています。

 

 

 

次に、福岡市最大の繁華街天神で、渡辺通りのパルコ横の路線価の上昇率です。

結果、

 

令和元年度から1年間の路線価上昇率:787.0万円→880.0万円(11.8%の上昇)

 

こちらは、ここ数年間1割強の上昇率が続いており、3年前の平成28年度と比較すれば6割程度の上昇率となっています。

 

 

最後に、九州新幹線の開通と前後した駅前再開発や、地下鉄七隈線の延伸で近年勢いがある博多駅近辺について、大博通りの日航ホテル横の路線価です。

結果ですが、

 

令和元年度から1年間の路線価上昇率:441.0万円→533.0万円(20.8%の上昇)

 

こちらは1年間で18.2%ですが、ここ毎年、毎年対前年比ほぼ2割の上昇率となっており、平成28年度と比較するとついに2倍超となりました。

もっとも、博多駅近辺は中央区や都心周辺部と比べコロナによる旅行需要等の減少の影響が大きいエリアで、今後の地価動向は気になるところです。

 

相続税は相続財産の評価額に応じた累進課税となっているため、相続税額への影響率は、路線価の上昇率以上となります。

今後、コロナの影響が路線価にどう反映されるかは要注目ですが、少なくとも福岡の都心部について、ホテル需要により不動産価格が異常に上振れして決まることはなくなったとしても、全体感として地価は概ね堅調で、少なくとも現時点路線価の大幅な下落は期待しづらいかと考えます。

福岡の都心部に不動産をお持ちの方は、引き続き、3年前の地価を前提にした相続対策でさえ、もはや使い物にならないと考えておいた方が無難かと思われます。

 

 

 

福岡市への納税をクレジットカードで行えるようになりました

平成28年分の税金より、国税のみでなく、福岡市への納税もクレジットカードにて行う事が出来るようになりました。

クレジットカードでの納付が可能となった税の税目ですが、

 ・軽自動車税
 ・個人市県民税(普通徴収)
 ・固定資産税・都市計画税
 ・固定資産税(償却資産)

の4種類となります。

また、対応しているクレジットカードもVISA,MasterCard,JCB,AMERICANEXPRESS,DinersClubの5種類に対応しているため、お持ちのクレジットカードでほぼ対応可能かと思います。

金額も、1千万円未満の納税であれば対応出来るということで、通常であればシステム上の利用上限額の心配も必要ないかと思います。

納付方法ですが、「福岡市税 クレジットカードお支払サイト」より、webにて納付するようになっています。

クレジットカードで福岡市に納税を行う際の注意点ですが、クレジットカードでの納付を行う場合、手数料が発生します。
手数料は納付額1万円刻みで設定されていますが、消費税込みでおよそ0.8%弱の料率が設定されています。

とはいえ、ご自宅で簡単に納付ができるメリットのほか、ポイントの貯まるクレジットカードでポイントを貯められたい場合や、年間一定額以上の利用で年会費が無料となるクレジットカード等で利用額を増やしておきたい方にとってはそれらのメリットもある話ではないかと思います。

福岡市のスタートアップ減税と、スタートアップ向け信用保証負担率0%融資制度

スタートアップカフェの開設等、スタートアップの支援に力を入れている福岡市ですが、ここにきて、本気で事業をスタートアップさせたい人には実効性のある嬉しい施策が2つ出て来ました。

 

1つが、

・スタートアップ法人減税

もう1つが

・創業支援資金スタートアップ資金の保証料料率の0%への引き下げ

 

です。

 

 

スタートアップ法人減税の内容ですが、

 

平成26年5月1日以後に設立され、

福岡市をはじめとする国家戦略特区内に本店を有し、

従業員が基本的に国家戦略特区内で勤務する企業で、

専ら国際、医療、農業、あと、いわゆるIoT分野の事業を行う場合を対象に、

特区法改正(今後予定)の施行の日から平成30年3月31日までの間に特区担当大臣の指定を受けることで、

設立の日から5年間、所得の金額を20%控除。

大ざっぱに言えば法人税が2割程度安くなる

 

というものです。

 

 

創業支援資金スタートアップ資金の保証料料率の0%への引き下げの内容ですが、

 

事業を営んでいない個人であって、福岡市内で新たに開業、または福岡市内で事業を開始後2年以内の方を対象に、

原則、融資限度額1,000万円の範囲内で

10年以内(据置き期間2年以内)の融資期間で、

融資利率1.5%の、信用保証率の負担なしで、

連帯保証人は、法人の場合は代表者のみ、個人の場合は不要で、

融資を受けられる

 

というものです。

 

 

ちなみに、スタートアップ法人減税はまだ正式には実行されることが確定しているわけでなく、あくまで現時点では実行される見通しという状況です(といっても、ほぼ確定と考えて貰ってよいかと思います)。

 

信用保証料率の引き下げは確定で、平成28年2月1日よりの実行となります。

 

 

 

カーシェア活用でクルマのコストを変動費に

以前、福岡都心でスタートアップするならすぐに車を持つよりもひるパス+タクシーでにて、福岡都心で創業するなら車を持たなくても意外とどうにかなるという話を書きました。

 

今回は、車を持たずに創業する際に結構使えるカーシェアの話です。

 

カーシェアとは、カーシェアのステーションに止めてある車を15分単位でレンタル出来るサービスのことです。相場は、15円200円程度。6時間で4,000円程度のパックも用意されています。

ちなみに、12時間とか車を借りるのであれば、ふつうにレンタカーを借りた方が安上がりになります。

 

カーシェアなんて、東京だけの話でしょ?なんて思われる方もおられるかもしれませんが、最近はそうでもありません。

 

例えばタイムズカープラスなんかであれば、最近は福岡都市圏近郊までステーションがカバーされつつあります。西鉄天神大牟田線でいえば、平尾までならどこにいても近くにカーシェアのステーションがあり、高宮、大橋でも駅の近くに複数のカーシェアのステーションがあります。

 

カーシェアの経営管理上のメリットは、車のコストを変動費化できることです。1回8時間車を使うと5,500円くらいかかるなんて、車を買ってしまうと意識しないと思うんですよ。

 

カーシェアの活用で車の利用が時間単位で変動費化されると、車を使うコストが見える化できます。

結果、1人で移動するのであれば電車+タクシーでの移動が意外にも車を使うより安上がりなケースがままあったりと、意外な事実が見えてきます。

相続税対策でタワマン買うくらいなら素直に福岡中心部の不動産の方がよくないか

先日、顧問先の不動産を扱われている方より福岡市中心部の物件の相談を受けました。

 

福岡市の不動産市況は、地方圏としては異例なほど、旺盛な買いニーズに対してとにかく売り物がない状況が続いています。そして、都心部を中心に路線価と大幅にかけ離れた値段での売買の話をよく聞きます。

 

先日ご相談を受けた物件(テナントビル)について相続税評価額を試算してみた結果、相続税評価額が時価の約33%と、タワーマンション(タワマン)ほどではないにしろ、相続税評価額が時価と比べて大幅に低い結果となりました。

 

しかも、この物件は利回りも(福岡都市圏としては)それほど悪くありませんでした。築十年すこしのテナントビル物件で現況の表面利回りが6%台。テナントビルではあるものの、場所を考えると妥当と思える水準でしょう。少なくとも、相続税対策としての手垢が付いていない分、節税対策以外に説明のつかないようなプレミアム価格とはなっていない

 

これを、タワーマンション(タワマン)による相続税対策の落とし穴 -その2/2-の設例にあてはめますと、

 

タワーマンションでの相続税の節税効果が物件投資額の24%

 

であるのに対し、

 

この福岡中心部の不動産の相続税の節税効果は物件投資額の20%

 

 

相続税の節税効果の差は、物件投資額に対して4%しか違いません。

 

不動産での相続税節税というと、タワーマンションとなられる方もおられます。しかし、タワーマンションでなくてもそれに近い節税効果を得られる物件は他にもあります。

さらに、タワーマンションの価格が相続税節税対策の効果分プレミアムが上乗せされているということは、タワーマンションの節税効果が出なくなるような税制改正があった場合、アテにしていた節税効果が得られないことに加え、相続税節税対策のプレミアムが剥げることによるタワーマンションの資産価値の下落という二重の損失に見舞われるということでもあります。

やみくもにタワーマンションを探されるよりも、物件自体の経済的価値のことも考え、タワーマンション以外の物件も視野に入れられる方が賢明である。と、私は考えます。

福岡都心でスタートアップするならすぐに車を持つよりもひるパス+タクシーで

福岡で起業・独立する際すぐには車を持たなくても意外とどうにかなります。

郊外への移動がそれなりにある方や、不動産仲介業の方のように不特定多数の場所への移動が多い方は創業直後より車を持たなければきついと思いますが、以下の条件に当てはまる方は、事業で車を所有する優先順位は低いです。

  • 外出の機会が少ない
  • 外出先が福岡都心部に集中している。
  • 外出先が固定されていて、その外出先の交通の便が良い。
  • 荷物の搬入・搬出を伴う移動の機会が少ない。

例えばIT業の方だと、上記の条件は意外と満たしている方が多いのではないでしょうか。

福岡都心部の月極駐車場の料金ですが、例えば弊所の近くだと月18,000円+消費税が相場となり、消費税込だと月2万円近くの費用がかかることになります。

そして、福岡はバスの使い方を覚えれば都心部・近郊であれば大体の場所に不自由なく移動することが出来ます。東京のように地下鉄・電車でほぼ全てカバーとまではいかなくても、それなりの都市ではあるわけです。

 


駐車場代だけで月2万円近くかかるのに対し、ひるパスに置き換えると月5千円、ひるパスロングで月8千円。さらに企業契約定期を活用すればひるパスで月4千7百円弱、ひるパスロングで月7千5百円で済ますことが出来ます。


ひるパスを使えば10時から17時までのバスが乗り放題、ひるパスロングだと、10時から23時までのバスが乗り放題となります。ですので、ビジネスの打ち合わせの移動はこれでかなりの割合をカバーすることが出来ます。


さらに、福岡はビジネスエリアが都心部にコンパクトに集中しています。なので、タクシーを使っても千円前後で収まることが多いです。週2回、往復で利用したとしても月のタクシー料金は1万6千円。駐車場代よりもまだ安上がりです。

しかも、タクシーや公共交通機関での移動であれば、コインパーキングを探す手間も、止める料金も必要ありません

 

たまに郊外への移動がある場合も、カーシェアやレンタカーを組み合わせることでカバーが可能です。



なお、車の所有との比較でひるパスを例に出しましたが、地下鉄、電車沿線等バス活用の機会が少ない方や、福岡都市圏の移動が100円バス区間でほぼ完結する方は、ひるパスも持たず交通費を変動費化させることで、さらに節約が可能となります。


創業直後の資金が不足しがちなタイミングにおいて、車の維持費は固定費項目として意外と影響を与えてきます。公共交通機関+タクシーの活用をすることで、浮いた費用をパートの方を雇う費用に充てたり、事務作業のアウトソーシング費用などに充てることで資金のより有効な活用化をはかれると私は考えます。

FUKUOKA NEXTプレミアム商品券がおトク!

国の予算も付き、最近自治体でたてつづけにに発行されているプレミアム商品券。

 

今度、福岡市もプレミアム商品券を発行します。

その名も、

FUKUOKA NEXTプレミアム商品券

福岡プレミアム商品券

 

利用者側からみると1万円で1.2万円の商品を買えたりサービスを利用出来たりと、(120-100)/120=約16.7%引きの非常におトクな商品券です。

この商品券、事業者側の視点で裏を返せば、このプレミアム商品券の利用可能店舗になれば1.2万円の商品やサービスを利用者に1万円の負担で提供出来るということになります。

言い換えれば、国の費用で20%近い値引きキャンペーンを行えると!!

 

このFUKUOKA NEXTプレミアム商品券、プレミアム商品券のホームページに利用可能店舗の申込みページが用意してありそこから申し込むことが出来ます。締切は今月の21日。申込の際は利用可能店舗募集要項をしっかり読んで、利用可能な要件を満たしているかきちんと確認しましょう。

 

趣旨が消費喚起であることと、商品券の利用対象にならないものとして、「事業活動に伴って使用する原材料、機器類及び仕入商品等の購入」とあるため、弊所を含めB to Bビジネスの事業者は利用できません。

また、換金手数料が原則2%必要な点は留意が必要です。

 

それでも、20%近い値引きをほとんど自己負担なしで行えるのは非常に魅力的だと思います。

残念ながら弊所は事業内容的にこのFUKUOKA NEXTプレミアム商品券を導入することが出来ません!!

せめてこのブログをお読み頂いた事業者の方にはぜひ申し込んで有効活用してほしいところです。