相変わらず今年も大幅上昇した福岡都心部の路線価

令和元年7月1日に、令和元年分の路線価が国税庁より公表されました。

福岡都市圏の地価は、引き続き高止まりの水準での取引が継続しています。

一昨年度、昨年度と、その年の福岡都心部の路線価が前年度の路線価と比較してどのように変化したかについて記事を書かせて頂きましたが、

今年も、同地点の令和元年度の路線価が平成30年度と比較してどのように変化したか、調べてみました。

最初に、弊所のある場所の路線価です。弊所は福岡市中央区高砂、地下鉄渡辺通駅と西鉄及び地下鉄の薬院駅の近辺に位置しております。商業地と住宅地が混合しているエリアですが、都心回帰の流れを受け、人口増加率の高い福岡市の中でもマンション開発が非常に盛んなエリアです。

 

 

弊所のある場所の路線価ですが、

 

平成30年度から1年間の路線価上昇率:25.5万円→28.5万円(11.8%の上昇)

 

一昨年度、昨年度に引き続き、今年も1年間で1割前後の上昇です。
平成28年度と比較すると3割以上の上昇となっています。

 

 

 

次に、福岡市最大の繁華街天神で、渡辺通りのパルコ横の路線価の上昇率です。

結果、

 

平成30年度から1年間の路線価上昇率:700.0万円→787.0万円(12.4%の上昇)

 

こちらは、平成28年度から比較すると毎年で12.5%前後ずつ上昇しており、3年前の平成28年度と比較すれば4割超の上昇率となっています。

 

 

最後に、九州新幹線の開通と前後した駅前再開発や、地下鉄七隈線の延伸で近年勢いがある博多駅近辺について、大博通りの日航ホテル横の路線価です。

結果ですが、

 

平成30年度から1年間の路線価上昇率:373.0万円→441.0万円(18.2%の上昇)

 

こちらは1年間で18.2%と、ここ毎年、対前年比ほぼ2割の上昇率となっておりました。

 

3カ所とも、昨年度よりわずかに上昇率が減少していますが、昨年度と同水準での路線価の上昇率となっている結果、

3年前の平成28年度と比較しますと、それぞれ32.6%、40.5%、65.8%とたった数年前の数値が参考にならないほどの急激な上昇となっています。

 

相続税は相続財産の評価額に応じた累進課税となっているため、相続税額への影響率は、路線価の上昇率以上となります。

 

福岡の都心部に不動産をお持ちの方は、3年前の地価を前提にした相続対策でさえ、もはや使い物にならないと考えておいた方が無難です。

 

たとえ2年前、3年前に一度相続税の試算をされた方も、改めて相続税額の試算を行い直し、相続のプランを再度検討する必要がある可能性も、想定しておくべきです。